第7期 第3回ゼミ ~創り出したい変化の連鎖をデザインする(変化の理論)~
- miraiyouth
- 6月21日
- 読了時間: 5分

6月21日(土)に、未来創造ユースチーム第7期の第3回ゼミを開催しました。
今回は、熱海会場で2名、オンラインで7名のメンバーが参加しました。
第2回の内容(「システム思考」でつながりから構造を考える)について、メンバーがレポートに書いてくれたコメント(学びや気づき、悩み)をもとにおさらいをしました。枝廣からは、システム思考で考える際のポイントをアドバイスしたり、日本各地でのごみ分別情報について追加でお伝えしました。
今回のテーマは、「創り出したい変化の連鎖をデザインする(変化の理論)」です。
熊本県南小国町にある黒川温泉にて、創り出したい変化を生み出すために実際に行った取り組みを事例として取り上げ、「変化の連鎖」の考え方やデザインする流れについて解説をしました。
さらに、変化の作り出すためのポイントとしても、様々な物事を考える上でも大事となる、「目的」と「手段」をしっかりと区別することの重要性にお伝えしました。ユースゼミにおいて、枝廣から何度もお伝えしているとても大事な点です!
しっかりと区別する練習として、あるイベントを例題にして「活動・手段」、「活動の量」、「変化・目的」どれに区別できるかを小グループに分かれて考えてみました。
その後に、各自が創り出したい変化について考えてみました。
「最終的にめざす状態」と「現在の状態」から考え始めて、個人ワークとして「変化の理論」を描いてみます。それぞれが描いた「変化の理論」をグループで共有をして、メンバーが創り出したい変化について、お互いに質問しながら聞きあい、自分の「変化の理論」を見直しながら学びをさらに深めました。
グループワークの後には、枝廣が熱海のまちについて考えている「変化の理論」と、現在考えている取り組みについて紹介をして、メンバーも熱心に聞いていました。
ゼミの途中には、CO2を固定化するための炭づくり作業をしている副代表の光村と中継を繋ぎ、未来ロケットカーボナイザー(炭化装置※特許出願中)の特徴や仕組みについて、実際に装置の中を見せながらお伝えしました。
最後に、ショート・レクチャーとして、「海洋プラスチック」についての授業をしました。
プラスチックの性質や、なぜ海洋プラスチックが問題となっているか、マイクロプラスチックとはなにかについて、解説した後、世界・日本・熱海での取り組みを紹介しました。
身の回りにあるプラスチックで出来たものの話の際には、消しゴムがプラスチックで出来ていていることと、消しカスをちゃんとゴミ箱に捨てないとマイクプラスチックになってしまうということには、メンバーも衝撃を受けていて、「今後は気を付けようと思う」といった声が多く挙がっていました。小中学生のメンバーも多いため、今回のように、自分の生活の身の回りから考えて、環境問題や社会問題について少しずつ自分事化していってもらえたら嬉しいなと思います。
今日の振り返り・感想を発表したので、一部紹介します。
・「変化の連鎖」をつくっている時に、現在の状態と最終的にめざす状態は思いつくのに、中期はなにをすればいいんだっけとなることがあったので、どんどん身近なことでもいいので繰り返し取り組んでいきたいと思います。プラスチックは悪いと言われているけど、動物を殺さずにするために活用されている面もあるので、良い面と悪い面をちゃんとみんなにも伝えて、マイクプラスチックにならないように周りの人と一緒に気を付けていきたいと思います。(中学生メンバー)
・「活動」と「目的」を区別して考えるということについて、普段の生活でも活かせると思うので考えていきたいと思います。プラスチックについて、改めて考えてみたらあちらこちらでプラスチックが使われているなと実感することができたのと、人工物なので自然に戻らないし、消しゴムについて自分でも机に乗っているのを床に落としてしまったりしていたので気を付けたいと思います。魚の総重量よりもプラスチックの総重量のほうが多くなってしまうというのはとても驚きました。(高校生メンバー)
・現在の状態と最終的に目指す状態をじっくり考えてみて、この時間では考えきれなかったのですが、あまり答えは急がずにじっくりと考えて、今後実践していけたらと思います。(社会人メンバー)
・変化の連鎖について、学校では教えてくれない大切なことだと思います。学校ではやはりテストが大事、学校の名前が大事みたいなところがあって、なかなか無意識でできることはないので、前回のバックキャスティングなどと合わせて行うと考えやすくなるかと思うので、実践していきたいと思います。
海洋プラスチック問題について、アザラシなどの動物に絡まった様子は可哀想に思うし、写真に撮られるのは氷山の一角で今も世界のどこかで一匹で絡まって動けずにいる動物がいると思うと心が痛みました。(社会人メンバー)
<お知らせ>
夏休みSDGs自由研究プログラムとして、7月・8月に「海洋プラスチックって何だろう?」をテーマとした体験プログラムを開催します。
プラスチックとはなにか、海とどのように関係して何が問題なのかを学びながら、実際に熱海のビーチに出て、自分自身の目で見て、体感してもらえるプログラムです。
夏休みの自由研究のひとつとして、一緒に熱海で学びませんか?