5月18日(土)に、未来創造ユースチーム第5期の第2回ゼミを開催しました。
今回は、オンラインで実施して、10名のメンバーが参加しました。
まず、第1回の内容(バックキャスティングでビジョンをつくる)について、おさらいをしました。
メンバーがレポートに書いてくれたコメント(学びや気づき)から、ビジョンを考える時のポイントについて枝廣自身の経験をもとに、アドバイスを送りました。
「地域の未来の共有ビジョンをつくる」として、枝廣が関わった島根県海士町での事例を紹介しました。
バックキャスティングで考えるビジョンづくり、海士町のありたい姿を描いたループ図のプロセスについての説明に、メンバーもとても熱心に耳を傾けていました。
その後、枝廣からシステム思考についてのレクチャーを受けて、自分の「変えたいもの」について、実際にループ図を描いてみる練習をしました。各自で描いたあと、3~4人ずつのグループになって共有しながら、それぞれのループ図について、「これに影響を与えるのは何でしょうか?」「これが増えたら、何が変わりますか?」などと質問をして、お互いの考えをサポートしあいました。
実際に描いてみて多くの気づきをあったようで、その感想を共有してくれたので一部紹介します。
「自分の頭のなかで考えていたことをループ図で表すことで整理された」
「自分は図で表すことが好きでよくしているが、自分の変えたいものでつながりを描くということが新鮮だった。これまでは問題や課題などのネガティブなことを図にして、ごちゃごちゃになってできないじゃんとなってしまうことがあったので、ポジティブな方向で書くということが大事だと感じた」
「慣れていないので描くのは大変だった」
「描いていて違和感がある時や、矢印が動かない時などに、自分が見たいものだけを見ているという状況に気づくことができました。また、問題設定の一歩目が正しいのか、本当にこれを増やすことが問題解決に必要なのかを考えるきっかけとなって、それが人に話す時のモヤっとする部分であったりするので、そこを考えることができてよかったです」
システム思考の考え方や、「症状」と「原因」を区別して考えることについて、
枝廣からさらに詳しい解説をしてもらったあと、ある村での事例を題材にして、「本当の問題は何だろうか?問題の原因なのか?症状なのか?」、各グループで意見を出し合いました。
システム思考のセクションの最後に、「温暖化を止めるために必要な3つのこと」について、解説をしました。
大気中のCO2の寿命の話からキーワードの解説、未来創造部が取り組んでいるブルーカーボンと炭化プログラムの内容についてお伝えしました。また、炭化ユニットのある熱海市笹尻の現場から、副代表の光村と中継をつないで、製炭炉の各設備について紹介しました。
参考情報:ブルーカーボンネットワーク
未来創造ユースチームでは、毎月のユースゼミとは別に、ユースチームメンバーの「変えたい状況」をみんなで考えようという取り組み(通称:サブゼミ)を第3期から続けて進めています。
この経緯と進捗について、メンバー全員に伝えました。
第3~4期では、当事者へのヒヤリングや企業のウェブ調査、アンケート調査の設計を行いました。
5月10日には、鉄道会社にアンケート調査票を郵送しました。回答が集まったら、その結果をもとに、メンバーでディスカッションしたいと思っています。
最後に、一人一人今日の振り返り・感想を発表したので、一部紹介します。
・ループ図やシステム思考は、学校では学べないので、とても良い機会になりました。(小学生メンバー)
・ループ図を作ってみて、ループ図は一直線でものを見るのではなくて縦や横にも物事を見るので、頭のなかで考えただけで気づかなかった現状や問題が見えてきました。さらに、ループ図は書き出すことにも意味があって、どんなことについてでもまずは書いてみる、ループ図を使ってみるということをやってみようと思いました。(高校生メンバー)
・システム思考の副作用のところも面白かったし、これはうまい話だなと思った時に本当にうまいだけの話なのかと考えるための手段としても重要なものだと思いました。トレーニングを積まないと身についていかないと思うので、やっていきたいと思います。同世代や年上の人とばかり話していると、自分の考えている語彙にばかり頼ってしまって、考えていることがどれだけ確かなことかと見つめるきっかけがなかなかなかったので、考えるきっかけになりました。(大学生メンバー)
・ループ図を学んで、構造化することで新たに見えてくることがあるということが理解できました。日頃の生活や仕事のなかでも機会があればループ図を書いていきたいと思います。難しい言葉などをオンラインでみんなに分かるように上手く伝えるところが不十分だったので、個人的に改善していきたいです。(社会人メンバー)
過去の講座を事後視聴することも可能なので、6月の第3回ゼミや途中からのチーム参加も大歓迎です! 興味がある人はお気軽にご連絡ください。ぜひ一緒に学びましょう!!