3月16日(土)に、未来創造ユースチーム第4期の第6回ゼミを開催しました。
熱海会場1名、オンラインで全国各地から6名のメンバーが参加してくれました。
前回(第5回)のテーマ、社会的合意形成の進め方について、ポイントのおさらいと、メンバーがレポートに書いてくれたコメント(学びや気づき、講師・枝廣への質問)をもとに、振り返りを行いました。
「人の話に興味を持って耳を傾ける方法や上手な聞き手になる方法」の質問を受け、枝廣が実践している方法や意識しているポイントについて、アドバイスを送りました。
ここまでの5カ月は、このようなテーマで一緒に学んできました。
10月:バックキャスティングでビジョンをつくる
11月:システム思考でつながりから構造を考える
12月:創り出したい変化の連鎖をデザインする
1月:効果的なコミュニケーション
2月:合意形成の進め方
最終回である第6回ゼミのテーマは、「振り返りと今後に向けて」です。
これまで6回分の内容についてポイントをもう一度おさらいした後、
「バックキャスティングでビジョンをつくる」、「システム思考でつながりから構造を考える」、「創り出したい変化の連鎖をデザインする」、「効果的なコミュニケーション」、「合意形成の進め方」について、やってみたことや試してみたことについて、グループで共有を行いました。
グループで出た意見を、一部紹介します。
他のメンバーのコメントに「僕も!私も!」と共感をしたり、「もっとこうしたらいいのかな」などさらなるアイディアや意見を出しあったりしていました。
・友達と遊ぶ時に、合意形成をしてみました
・対症療法と原因療法について、取り組んでいる物事のどこが原因になっているのか、変わるところはどこかについて考えるようになった
・合意形成で、正解をこれだと決めつけてしまうと他の選択肢を考えられなくなってしまうことを学んで、他にも方法はあるかもと考えるようになったら、視点も広がり、異なる立場の人の考えについても考えることができるようになった
・関心がないことにも理由があるということに気づくことができた
・エレベーター・ピッチをゼミでやってできた感触があったが、実生活で何かを説明する際に伝わりやすく説明ができなかったことがあった。練習が必要だと思った。
第4期仕上げのグループワークとして、これまで6回のゼミで学んできたスキルを用いて、下記のお題にグループで取り組みました。
「これまでユースチームのメンバーは、約170人います。早いうちに1,000人まで増やすためには、どうしたらよいでしょうか」
1つめのグループでは、何年までに1000人達成するのかを考えてから、バックキャスティングでその目標を達成するためには、どのような変化が必要なのか、どのような方法が考えられるのかについてたくさんのアイディアを出していました。
2つめのグループでは、ユースチームの人たちはどんな人達が参加しているのか、ユースチームに入ってくる可能性のある人達はどんな人達なのかから考え始め、その人達にはどのように伝えることで情報を届けることができるのかについて、自分の意見や他のメンバーの考えを合意形成しながらグループとしての意見をまとめていました。
ユースメンバーから出た意見を参考にして、同じ志をもった多くの人達に参加してもらえるように、私たちも工夫していけたらと思っています。
最後に、この6カ月について一人ひとりで、「第1回に参加したときの自分について」「この半年で自分はどのように変わったか」「もっと知りたいこと、身に着けたいこと」「3年後の自分はどうなっていたいか」について、振り返りを行いました。
笹尻にあるエコビレッジで製炭を行っている副代表の光村と中継をつないで、
第5期のメンバーに向けてエールを贈りました。
「半年間おつかれさまでした。でも、この半年は準備だったと思います。
これからみなさん長い人生のなかで、いろんなことを学び、学んだことを実践していくと思います。
アメリカのロケットで、100人規模のロケットを大気圏まで飛ばしたが戻ってくる時に爆発してしまった話があり、それを失敗というのか成功というのか。発表では成功と公表しました。先日和歌山でもロケットを発射した直後に爆発してしまうということがありました。代表者は「これは成功だった。上がったことが成功ではなく飛ばしたことが成功だった。爆発しても誰にも迷惑をかけなかった。大きな前進なんです」と言った言葉が印象に残っています。
何かを進める時に、大きなトラブルや障害があると思います。失敗が失敗ではなく、失敗は成功の糧の一助なんだと考えるようにしてもらえたらと思います。これから皆さんが企画する機会も多くなると思うので、ユースチームで学んだことを思い出してもらって、もし機会があれば熱海にも遊びに来てください」
枝廣からメンバーにむけて、忘れないでほしいこととして、
『21世紀の教育』から引用した言葉を贈りました。
・人類の歴史で初めて、いまの子どもたちは「世界」の中で大人になっていく
・7歳や8歳になる頃には、子どもはこの世界にある、より大きな環境や社会の問題に気づき始める
・こうした問題が、自分たちが将来生きる世界の形成に影響するだろうと気づく
・そんな子どもたちにいまいちばん必要なのは、同じように気づいていて、社会で起きている問題に対して、自分たちが何かをできるように、その準備を助けてくれていると感じられる大人たちがいること
本日の「力をくれる言葉」は 「論語」の言葉より紹介しました。
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子曰く、
人の己(おのれ)を知らざるを憂えず。
己の能くすること無きを憂ふ。
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最後に、一人一人今日の振り返り・感想を発表したので、一部紹介します。
・ 私の中で最初は、ビジョンのことはよく分からないし、グループワークとかも無理、みたいな感じだったけど、受けていく中で、何をどう考えて、どう話せばいいのかっていうのは、少しずつ掴めるようになって、ああしたいなあ、こうしたいなあ、っていうのが出てきました。
今後は身近な困りごとや方向性を引き出して コーディネートまではいかないですけれど、そういったこともできればなと思っています。4月から環境も変わると思うので、少しでも自信をついたところを強みだと思って頑張ります。(社会人メンバー)
・ 私は参加した当初はすごく何かを変えるっていう意識が強いわけではなかったけど、この6回、半年間を通じて劇的な変化ではないですけど、この先自分が行うプロジェクトとか課題に共通する解決することに必要な思考の軸というかその基盤を作ることができたなというふうに考えています。
伝えるスキルや、バックキャスティングとか今は全然使いこなしていないですけど、自分が次進むステージで、こういうことを教わったなっていうことを自分なりに実践していければいいなと思っています。(大学生メンバー)
・6ヶ月間ありがとうございました。今回の会議で発見だったのは、「この(ユースチームの)やり方のことについて意見ください」っていう話があったことで、今までのYouTubeじゃなくて、なんでこのユースチームがあるのだろうってことをすごい考えることができて、そのおかげで、話しながら、コミュニケーション取りながら学ぶってこんなに楽しいんだっていうのを改めて感じました。第3期と4期に入っていて、3期だけだったら聞いて終わりだったけど だんだんと活かせるようになってきて、でもその中でまだ活かせてないというか、ついつい忘れちゃう部分があるので、そういうところをまた更に今後身につけていけたらなって思っています。(高校生メンバー)
・僕が感じたことは、人と話し合う、共有すると、なんか安心感がわいて、いろんなことをしゃべれる場がとても良かったです。あと、いろいろ枝廣さんから学んで、自分でもいろいろ活用するように今頑張っているところ です。 (小学生メンバー)
4月から始まる第5期メンバーを募集しています。ぜひ一緒に学びませんか。
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